久し振りに、このシリーズ「アスリートの親達へ」 を書いてみたいと思います。
 このシリーズの一番最初(http://sakanashi.blog.jp/archives/4993782.html)にも記載しましたが、
 『親が一番のコーチ!』 ということです。
 正式には、技術的な指導をする者はインストラクターと呼び、アスリートのマインドを支えて指導する者をコーチと呼びます。そういう意味でアスリートの親は、一番のコーチであるという事です。
 しかも、我々コーチやインストラクターは一時期の時間でしか子供達と係ることができませんが、親は24時間365日‥一生涯、自分の子供と係っていくことを考えれば、親が子供に及ぼす影響は重要であることはいうまでもありません。
 そこで今回は『勇気づけることが大切である!』 というテーマについて考えてみたいと思います。
 長年子供達へのバレーボール指導を通じ、また、コーチングを学び、私がとても大切にしている内容です。
 この内容はアスリートの親というよりも、一般の子育てにも通じるものがあると思います。
 ぜひ参考にしていただけると嬉しく思います。
勇気
 では、勇気づけとは、一体何なのかと言いますと、
 『子供達が、自分自身で問題解決ができる勇気を持たせる
 ということです。
 子供達の人間的成長には、自分で問題解決ができるという自信が、何よりも大切になってきます。
 従って、できるだけ多くのことを体験させてあげて、自分で問題解決ができたという成功体験を多くさせてあげることが、とても大事なのです。
 「僕は、自分でできるんだ!」 と感じてもらって、自分に強い自信を持ってもらうようにするのが、
 「勇気づけ」です。
 ですから、「君ならやれる!」とか、「大丈夫、あなたならできるわ」と、自信を持たせるように 言ってあげることが、とても重要です。
  さらには、いろいろな物事に子供が直面した時は、できる限り、親が手を出さないようにしてください。
 子供が自分の手で、ぎこちないながらも最後まで解決できたら子供心に「よし、やったそ!」、というこの上ない喜びが沸き、人間的にも大きく成長するということなのです。
 そして、問題に対する勇気が育まれていきます。
  家庭内暴力や不登校など、子供達の問題行動の多くは、この勇気づけがうまくいっていない時に起こります
 勇気がないから、問題に自分から向かっていけずに不登校になったり、問題を解決できない自分にイライラして家庭内暴力に 走ったりするのです。
 従って、常日頃から、子供が自分で問題を解決する体験をさせてやり、勇気づける言葉をかけてあげるようにしてください。
 そうすれば、子供はスクスク育ち、自分で問題を解決できるたくましい人物になり、家庭内暴力や不登校、引きこもりなどの問題行動を起こすことはなくなります。
 逆に、子供の勇気を ”くじく” ことを行なってはいけません。
 たとえば、子供が何かに失敗した時に、激しく怒って責め立てるとか、「お前は、こんなこともできないのか!」 と、ののしることです。
 さらには、子供が自分で最後まで解決しようとしているのに、親が途中から手を出して、 せっかくの勇気づけの機会を奪ってはいけません。
 もし、親が途中で手を出すことを日常的におこなっていたりすると、子供はそんな親に大きな不満を抱き、家庭内暴力に発展します。
 ここで、私の経験談を一つ‥‥(詳しいことは書けませんが)
 中学校のバレーボール部員で、不登校の子(仮にN君)。
 学校には行けないが、放課後、部活動が始まるとバレーの練習をしに一日も休まず学校にやって来る。
 あまり上手ではなく、レギュラーではないが、ある練習試合で先発出場させた。
 N君大活躍(ミスも多かったが、そこは目を瞑ってひたすら褒めまくった)。
 次の日から登校。
 今では立派な調理人(御馳走してくれた”カツ丼” とても美味しかった)

 コーチング理論での
 ● 『Want to』 しかやらない!
 ● 『ゴールは、目先の目標でなく、もっと先の抽象度の高い目標を設定をする!』
 そして、その親は絶対的に『子供を信じ、その環境を作ってあげる事です。
つまりそれは、我々プロのコーチとまったく同じだという事です。
 以上、子育てでは、勇気づけが大切であり、勇気をくじくことはしてはいけないというお話でした。

 今日も最後まで読んでいただきありがとうございました。