多くの人達は、基本的に、みんなと同じ行動をすることが多いです。
 世界各国で、同じような現象が見られますが、特に、日本では、「右にならえ」と言わんばかりに、みんなと同じ行動をします。
右へならえ
 このような、みんなと同じ行動をすることを、社会心理学では、「同調行動」と呼んでいます。
 日本社会では、交通ルールに始まり、公共機関内では静かにするといった暗黙のルール、行列では割り込みをしないとか、電車では、お年寄りに席を譲るとか、法律で規定されていないような暗黙のルールに、みんなが従っています。
 このような暗黙のルールについては、「社会規範」と呼ばれるのですが、この暗黙のルールを破った場合、嫌な目で見られたり、陰口を叩かれたり、無視されたり、恥ずかしい思いをさせられたりと、色んな形で攻撃されます。
 暗黙のルールを破った時の周囲の反応が恐いので、人は、みんなと同じ行動を取るようになるのです。
 みんなと同じ行動を取っておけば、まず間違いはないからです。
 そして、この暗黙のルールは、非常に影響力が強く、人間の行動のほとんどが、この暗黙のルールを破らないようにする配慮から、出てきているのです。
 なぜ、みんなと同じ行動をするのか?
 それは、暗黙のルールを破った時の周囲の反応が恐いからです。
 また、なぜ、周囲の目を気にするのか?
 それも、暗黙のルールを破った時の周囲の反応が恐いからです。
 社会には、社会規範と呼ばれる暗黙のルールがあり、このルールが、人間一人一人の行動を強力に支配していることを、ひとつ憶えておいていただきたいと思います。
 もう一つ、苫米地博士が著書の中で、フランスの哲学者ミシェル・フーコーがその自著「監獄の誕生―監視と処罰」の中で提唱したバイオパワーという概念を紹介されています。
 これは、監視下における自己規制をさせる力」ようは「誰かに監視されているという暗黙のプレッシャーがあると、実際には監視されていなくても、監視者の期待するように行動させてしまう力」ということです。
 フーコーはバイオパワーを説明するうえで、パノプティコンを持ち出して説明しています。
パノアプティコン
 パノプティコンとは、刑務所の設計構想であり「全展望監視システム」のことです。
 監視塔を中心にしてその周りを360度円形にぐるりと囚人の部屋が配置されていて、囚人の部屋から監視塔の看守は逆行により見ることができないように設計されており、逆に看守はいつでも囚人を監視できるようになっているという刑務所の設計構想です。
 パノプティコンの狙いは看守が360度見張る効果よりも囚人が見られているかも知れないという心理効果を与えて逃亡を防ぐということだったというのです。
 そして、そのバイオパワーは監獄だけではなく、集団や種というものを対象にする権力技術として使われるようになっていったと言われています。
 今の社会もこのバイオパワーがガンガンに働いているといえるでしょう。 
 つまり、私達は常に誰かに見られているかもしれないという心理を持ちながら、決断、行動しているのです。
 バイオパワーは例えば、会社を休んだ時に上司に怒られた。なんて場合にも同じように働いています。
 次に会社を休もうとしたら、上司からまた怒られるかもしれないと思い、やっぱり無理してでも出社しておこうという判断をするような場合です。
 本当に怒られるかどうかではない。
 本人が見られているかもしれないという心理が働くことによって行動が決まってしまうということでです。
 もちろんそのような状態では自由な意思決定をすることが困難になります。
 というより当の本人も、自分のやりたいことをやることよりも、社会が期待する思想、規制に従って生きる方が心地が良いと思っているので、自由な意思決定をしているつもりでもそれは権力者の思うがままの意思決定だったりするかもしれないのです。
 冒頭紹介した「同調行動」にしても、無意識の領域までバイオパワーは深く入り込んでいるのですね。
 本当にやりたいことを見つけ、真の自由を手に入れるためにはこのバイオパワーに気づき、超えていく必要があるのです。
 「右へならえ!」 と言われたとき、何故右を向くのか?左ではいけないのか?‥‥そして、あなたが本当に右を向く必要があると判断して右をむくのです。
 正しい判断‥‥それは社会から与えられ、強制されるものでなく、あなたが正しいと判断するのです。
 コーチングで学ぶマインドの使い方はそれを教えてくるものです。

 今日も、最後までお読み頂きありがとうございました。


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