私達の住む阿蘇は、標高約500mにあり、南国九州とはいえ夏は涼しく、冬は積雪も珍しくなく寒さの厳しい気候です。
 また、活火山 『阿蘇山』 の世界一の大きさを持つカルデラの中で人々は生活しています。
 この限られた土地で栽培されるのが 『阿蘇たかな』 です。
阿蘇たかな阿蘇たかな3
 もともとはからし菜の一種という説がありますが、この風土と火山の恵みによって生まれたのが
『阿蘇たかな』だといわれています。
 『阿蘇たかな』 は、阿蘇地方の稲刈りの後、10月頃に種をまきます。
 それが芽を出し、10cmほどに葉を広げます。
 そのままの状態でじっと冬を越します。雪に埋もれ、まるで冬眠するかのように春を待ちます。
阿蘇たかな4
 これが 『阿蘇たかな』 の辛味や風味を貯えるもとだと思われます。
 春先の暖かい雨が降るとそれまでじっとがまんしていた茎がぐんと伸びます。
 3月になると、その一気に伸びたやわらかい茎(とう)の部分を一本一本手で折ります。
 この事から 『阿蘇たかな』 の収穫を 『たかな折り』 と呼びます。
 これが阿蘇の春の始まりを告げる 『風物詩』です。
 我が家では、畑一面に実ったたかなを2日間程かけて一本一本丁寧に折り、それを大きな桶の中に塩と唐辛子を撒きながら並べていきます。
 並べ終わった桶の上に漬物石を置いて3日程経つと、葉の水分が抜けて桶は水分で一杯になります。
 その水分を取り除くと 『阿蘇たかな』 の完成です。
 かなりの重労働です。
阿蘇たかな5阿蘇たかな2
 でも、漬け上がった"たかな"を全て我が家で頂くのではなく、親戚・友人・その他お世話になった方々に発泡スチロールの箱に詰めて、阿蘇の便りとして発送します。
 発送した阿蘇の便りが届き、お礼の連絡を頂くと、それまでの重労働は何処かに吹き飛んで行くようです。
阿蘇たかな6
 この精神は、どこかコーチングに通づるところがあります。
 自分の事ばかり考えて行動するのではなく、多くの方々の喜ぶ顔が見たい。
 そのために、コーチングという素晴らしいマインド (脳と心) の使い方をあなたに届けたい。
 それがあなたの幸せに繋がるのであれば、こんなに嬉しいことはありません。
 これからも、一本一本丁寧に"たかな"を折るように、一人一人に丁寧に届けて行き続けようと思います。
 『阿蘇たかな』 も 『コーチング』 も一度御賞味して下さいね。

 今日
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