ブリーフ(信念)システム(Belief System)
 苫米地英人博士の著書や、コーチングを学んでいると頻繁に出てくる言葉です。
 一般的に社会心理学や論理療法の用語などで、ビリーフ(思い込み・信念・観念・価値観のこと)と呼ばれているものとほぼ同じですが、コーチングにおいては、このブリーフシステムは大変重要なキーワードとなっています。
 私のブログを読んでくれている方々からも、多くの問い合わせが寄せられています。
 今回のブログでは、これから博士の著書を読んでコーチングを学んでいく方々にとって、その予備知識として簡単に "さわり"  だけを書いておこうと思います。 
 
 人の行動、いわゆる行動性向と言われる無意識の行動を決めるシステムがブリーフシステムです。
 このブリーフシステムには必ず強い情動記憶が結びついています。
 「嫌だった」とか、「よかった」とか。
  「嫌だった」 とかのネガティブな情動記憶によるブリーフシステムには気をつけなければなりません。
 ブリーフシステムは WORD(ワード・言葉) PICTURE(ピクチャー・イメージ) EMOTION(エモーション・情動)の三つで構成されており、この三つがセットになって、ブリーフシステムを築き上げています。
 つまり、この三つがセットになっているから、"システム" というのだと理解しています。
 その中でWORDは、短いセンテンスの中にたくさんの情報を持っています。
 とくにセルフトークと言われる、自分の頭の中でぐるぐる回っている自己対話は、何か失敗した時 「しまった。こんなことしなければよかった」 と言うと、そのWORDが自分の中で「しまった、しまった、しまった…」と何度も繰り返されてしまいます。
 人は、セルフトークを1日に数百・数万回呟くと言われています。
 天才の代名詞といえるアルベルト・アインシュタインも自分自身に語りかける独り言が多かったとのことです。
 (セルフトークについては、またの機会に詳しく書きたいと思います。)
アインシュタイン
  言葉の危険性は、実際に言葉で繰り返したことは、実際に体験したことと同じ効果があるという事
 過去の失敗を思い出して「しまった」と思い、もう一回「しまった」と思うと、合計3回その体験をしたと同じ効果があります。
 言葉とういうのは何度も繰り返す事で臨場感を高めていきます。
    さらに、セルフトークのWORD(ワード・言葉)に PICTURE(ピクチャー・イメージ) EMOTION(エモーション・情動)、つまり、強力なその時の場面や感情が結び付くことによって、それが脳の中に刻み込まれて、その人の「信念」となり、その人の考え方や行動を起こす根源となっていくのです。
 そして、数々のブリーフシステムが結びついて、ひいてはそのブリーフシステムの集合体がセルフイメージとなっていくのです。
 セルフイメージが出来上がった後に、そのセルフイメージに合致しない情報はスコトーマ(心理的盲点)となって見えなくなってしまいます。
 成功する為には、自分は成功すべき人間であるというセルフイメージを持たなければなりません。
 その為には、このブリーフシステムを逆利用したアファーメーションが有効になってきます。
 他の成功本では、「アファーメーションをしよう」とだけしか書いていませんが、こういった見地からアファーメーションというものを理解すると、その有効性に納得が出来るのではないでしょうか。
    過去の悪い嫌な記憶は今すぐにゴミ箱に捨てて、良い記憶だけを大切にし、1日に数百・数万回呟くセルフトークを管理し、常にポジティブな自分自身を形成しようではありませんか。

  今日も最後まで読んで頂き、ありがとうございました。